2008年8月25日月曜日

2008 0825/2000年の其の2の② 『勝ち点2は、大きいものだ』/ [ミョンボ語録]




 ……………勝ち越しの1点がどうしても欲しかったレイソルだった。しかし、90分間ではそれも叶わなかった。決め手を欠き、ついに試合は延長戦に突入してしまった。


 延長戦への突入が決まった。
 ピッチの上では水分補給、マッサージ、監督・コーチングスタッフからの指示と、慌ただしい時間が過ぎていった。
 そして延長戦が始まる直前。チーム全員で円陣を組んだ。

 「勝ったとしても勝ち点は2。そうなると今ステージは延長勝ちがは3試合。だから、勝ち点は6だ。
 全部90分勝ちならば9のはずなのに」とネガティブな考えを持つ選手もいたに違いない。また、これだけ延長戦を戦えばそう考えてしまっても不思議ではない。
 ミョンボはそんな考えを消し去らねばならないと考えていた。

 この試合に勝っても、得られる勝ち点はわずか2
 どんなことがあっても2をゲットしなくてはいけないのだが…………………
 過去、優勝したチームと2位チームの差は決して大差がついた例は多くはなかった。
 97年以降では……………………

●97
シーズン(参加17チーム)
1st
ステージ 勝ち点差は2
  優勝  鹿島アントラーズ  勝ち点37  
  2   横浜フリューゲルス 勝ち点35

2nd
ステージ 勝ち点差は6
  優勝  ジュビロ磐田 勝ち点40  
  2   ガンバ大阪 勝ち点34

●98
シーズン(参加18チーム)
1st
ステージ 勝ち点差はなし
  優勝  ジュビロ磐田 勝ち点39  
  2   清水エスパルス 勝ち点39

2nd
ステージ 勝ち点差は3
  優勝  鹿島アントラーズ 勝ち点42  
  2   ジュビロ磐田  勝ち点39

●99
シーズン(参加18チーム)
1st
ステージ 勝ち点差は2
  優勝 ジュビロ磐田  勝ち点34  
  2  ヴェルディ川崎 勝ち点32

2nd
ステージ 勝ち点差は2
  優勝 清水エスパルス 勝ち点35  
  2  名古屋グランパス 勝ち点33

 最終的な順位は、勝ち点のわずかな差によって決定されることが多かった。

 この試合に勝ち、通算成績を51敗としたとしても、5勝のうち延長戦での勝利が3試合を数えることになる。
 5勝全てが90分間での勝利ならば得られる勝ち点は「15」。
 しかし、この時のレイソルには「12」しか上げることが出来ない状況だった。
 今日の試合も同点で90分が過ぎてしまった。

 しかし、ミョンボは全日程が終了したときのことを思い浮かべていた。ステージが終わったとき、勝ち点2、はどういうことを意味するのか。
 「ここで、勝ち点2を得るのと、失うのでは、最後に大きく結果が変わってくる」とミョンボは考えていた。

 円陣でミョンボは
「勝ち点2は、大きいものだ

 と一言、話した。
 あの試合を落としてなかったら…………。シーズンが終わってみて、そう後悔することがないようにとの気持ちを込めて。

【続きは明日です】
textphoto by Takahashi KENT/高橋建登 無断転載を禁じます
2008-08-25 01:00  nice!(0)  コメント(0)  

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