2008年8月24日日曜日

2008 0824/2000年の其の2の① 『勝点2は大きいものだ』/ミョンボ語録




 20001stステージ第6節。

 柏レイソルは京都パープルサンガをホームの柏サッカー場に迎えた。
 この節まで5試合を終えてのレイソルの成績は41敗。
 ジュビロ磐田、ヴェルディ川崎、FC東京、サンフレッチェ広島を破り、清水エスパルスに唯一の敗戦を喫していた。

 2000年もJリーグの一つのステージは15試合の短期決戦だった。15試合を5試合ずつ区切り、5試合を41敗で乗り切ることが出来れば優勝争いに勝ち残れる条件だ。
 この計算から言うと、柏レイソルはその条件をクリアしていた、といえる。
 しかし、一つだけ誤算があった。それは延長戦である。

 90分で勝つことが出来れば勝ち点3を得ることが出来るが、延長戦で勝った場合は勝ち点は2
 41敗の4勝が全て90分での勝利ならば勝ち点は「12」だが、この時、レイソルが手にする事ができた勝ち点は「10」だった。
 開幕戦のジュビロ磐田、第4節のFC東京戦の2試合の勝利は、延長戦の末のものだったのだ。

 そしてこの第6節の京都戦。
 レイソルは試合開始から京都の早いチェックに苦しんだうえ、前半18分に先制点を失い、苦しい戦いを余儀なくされていた。
 西野朗監督はすかさず前半の30分に手をうった。リベロのミョンボと、この日、ボランチに入っていた萩村滋則をポジションチェンジさせたのである。
 前半終了間際のチャンスにはミョンボのシュートは右ポストを直撃。同点に追いつくことは出来ず0-1で後半に折り返した。

 前半は京都の早いプレスに苦しんだレイソルだったが、後半は中盤での主導権を握ることに成功。次第に京都ゴールを脅かしだした。
 そしてレイソルの攻撃が実ったのは思ったよりも早かった。
 7分。砂川誠が蹴った左CKが京都ゴール前を横切り、逆サイドに詰めていた萩村滋則が押し込み同点とした。

 22分に珍しいアクシデントが起こった。原田秀明主審が負傷。それまでの線審が急遽、主審を務め、予備審判が線審に入った。
 29分には幻のゴール。加藤のヘディングのパスで抜け出した大野敏隆がGK11。ゴール正面に上がってきた加藤に横パス。難なく加藤がゴールに流し込んだ。が、これがなぜかオフサイドをとられ、ゴールは認められなかった。

 残り時間7分、西野監督はミョンボをボランチからトップ下、つまり攻撃型MFに上げた。
 勝ち越しの1点がどうしても欲しかったレイソルだった。しかし、90分間ではそれも叶わなかった。決め手を欠き、ついに試合は延長戦に突入してしまった。

【続きは明日です】
textphoto by Takahashi KENT/高橋建登 無断転載を禁じます
2008-08-24 05:00  

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